DX-STRATEGY

DX戦略

  • 1.企業経営及び情報処理技術の活用の方向性

    当社は、「高知のエジソン」と呼ばれた創業者垣内保夫のDNAを大切にしながら、S&Q(スピードアンドクオリティー:良いものをより早く)をモットーとし、設計・開発から製缶・溶接、切削加工、塗装・組立、据付までの一貫した生産体制で、お客様の様々なニーズにお応えしています。中でもOEM供給している建設土木機械(無騒音無振動杭打機、コンクリートポンプ)、自社製品のペレタイザー等は、何れも環境配慮型でありつつ、各分野の産業基盤を支える製品に成長しています。

    新型コロナウイルス感染症により社会の在り方が一変し、お客様・協力会社様など様々な関係者との関わりにおいて、オンライン技術の活用は不可欠なものとなりました。中長期的にも、少子高齢化進展に伴う生産年齢人口の減少が見込まれる中、事業の存続・発展を図るためには、デジタル技術導入による業務効率化や生産性向上を進めていくことが重要な課題となっています。

    当社は、蓄積された社内デジタル資産の整備を進めつつ、一定の新規システム導入によりあらゆる業務の可視化を進め、情報の共有化と活用による業務効率化が行い易い環境を整えていきます。合わせて若手社員を中心に社内デジタル人材の育成を図り、デジタル化への継続的な取組が可能となる人的基盤を創っていきます。

    今後のDX推進を基盤に、当社主力製品供給の更なる成長、お客様のニーズにより幅広く対応できる開発能力の強化を目指してまいります。

  • 2. 企業経営及び情報処理技術の活用の方策

    1)コミュニケーションツールの活用
    グループウェアやビジネスチャットツールの活用により、スケジュールや各種情報のリアルタイムでの社内共有を図ります。各種ツールは協力会社など社外関係者への利用も勧奨し、グループ全体での業務運営の一段の円滑化・効率化を進めます。

    2)技術伝承のデジタル化
    大型機械の生産が主力であるが故に属人的となっている作業スキル・ノウハウの可視化を推進し、社内資産として関係する全社員が共有・活用できるよう整備します。具体的には、従来作成基準や書式が不明確であった作業マニュアルの再整備を進めつつ、デジタル文書化・動画化を行っていきます。設計図面の3Dデータ化も推し進め、当社の財産である製造技術・開発能力を次代へ伝承していきます。

    3)デジタル技術を用いた業務効率化・生産性向上
    部門環境に即したシステム・ソフトウェア導入により業務の分業化・自動化を進め、当社全体として効率性を向上させます。従来より使用しているシステムについても見直しを行い、工程作成など手作業で行っていた業務を自動化するとともに、他システムとの連携を進めることにより、効率化に取り組みます。製造現場にはIoT技術を取り入れ、設備稼働状況のリアルタイムでの把握を進めるほか、大型ロボット・協働ロボットなどの活用による作業自動化を促進していきます。

    4)製品へのデジタル技術応用
    自社製品は顧客の事務所・活動現場から離れた位置に設置されることが多く、各種センサーや通信装置によるIoT機能を製品に付加し、顧客が遠隔で各種情報入手・操作が可能となるシステム構築を目指します。また当社における製品との通信環境も整備し、製品の消耗品交換時期予測や稼働プログラムの遠隔変更を可能とするにより、双方の利便性を高め、顧客満足度の向上を図ります。

    5)デジタル化人材教育
    デジタル化への自律的な取組が継続できるよう、若手社員を中心に研修・資格取得等によるデジタル人材育成を進め、全社的なデジタルマインドの醸成を図ります。

  • 2.1 戦略を効果的に進めるための体制

    推進に係る統括責任者は代表取締役社長が務め、企画室長をプロジェクトマネージャーとし、その直下に補佐担当者を置きます。個々のプロジェクトリーダーは各部長・課長・工場長が務め、担当者がプロジェクトメンバーとなります。また本社事務部門と各工場との橋渡し役を執行役員製造・品質部長が務めます。また、年度毎に策定する教育計画に基づき、外部講習等の活用、及び社内研修によって、自社でDX推進ができるような人材育成を行います。
    以上の体制により、全社的にDX推進を図ってまいります。

  • 2.2 最新の情報処理技術を活用するための環境整備

    1)社内通信ネットワーク強化
    本社事務所・各工場間の通信ネットワーク・Wifi環境を整備し、データ通信遅延・切断等による非効率・ストレスを軽減します。またデータベース・ファイアウォールの最適化を定期的に行い、ウィルス侵入などのリスクを遮断します。

    2)生産現場への各種システム導入
    エクセル書式を電子帳票化出来るシステムを導入し、作業日報、各種点検表・検査表など、従来紙管理していたものを電子帳票へ移行します。 現場にはタブレットを配布し、各々の持ち場でデータ入力が可能となる環境を整えると共に、情報へのアクセシビリティを高めていきます。 また従来手作業で行っていた工程作成について、自動作成システムを導入するなど、作業の効率化・自動化を進めて参ります。

    3)IoT技術の導入
    加工機械にはセンサー・ロガーを取り付け、稼働状況がリアルタイムで把握出来るようにします。情報は大型モニターに表示し、現場関係者間での共有を可能とします。モニターには工程計画、電子掲示板での連絡事項、安全対策なども表示させ、スピーディな情報共有を行っていきます。

    4)3D技術・ロボットの導入
    設計・開発部門では3DCADの活用を積極的に進め、設計作業の効率化、生産部門での3DCAM活用などに繋げていきます。AR技術による製品の提案力強化も図っていきます。溶接現場等ではロボット導入による作業の効率化・安定化を進めるともに、3Dデータ活用によるティーチング作業の簡素化を行っていきます。

    5)生産管理システムの更新
    当社の基幹システムである生産管理システムは、導入から十数年経過しており、機能拡張、他システム・ソフトとの連携等において様々な制約が生じています。今後、全面刷新も含め更新を検討していくとともに、人事・総務系システムの入替も推進していきます。

  • 3. 戦略の達成状況

    DX推進については、年度毎に推進計画を制定しており、各プロジェクト毎のスケジュールも定められています。統括責任者(代表取締役社長)が出席する月次ミーティングで、進捗状況を確認していくこととします。

  • 4. 戦略の推進等を図るために必要な情報発信

    DX戦略の推進状況を、実務執行総括責任者である経営者自らがホームページの「DX推進状況」ページにて発信していきます。